Amazon QuickSightの試用期間・無料枠はどこまで適用される?

Amazon QuickSightの試用期間・無料枠はどこまで適用される?

AWSのBIサービス「Amazon Quicksight」が提供する30日無料トライアル枠を理解しましょう。
Clock Icon2018.11.06

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2021年8月30日以降にQuickSightをサインアップすると、無料枠(Free Tier)が適用されなくなりました。 新規アカウントの場合、30日間の無料トライアル(Free Trial)だけが適用されます。 既存アカウントの場合、1ユーザー分の無料利用枠(Free Tier)は継続して提供されます。

BI(ビジネスインテリジェンス)は利用費が高額なイメージがあります。クラウド型BIのAmazon QuickSightは

  • 試用期間(Free Trial):QuickSightを利用開始後、一定期間だけ適用
  • 無料枠(Free Tier):期限なしで適用

を活用することで、利用費を抑えることができます。

特に、個人が小規模に使う限りにおいては Enterprise Edition であっても、無料で使い続けられます。

実際にFree Trial/Free Tierの適用範囲を確認します。

Free Trial 期間について

QuickSight の試用期間は 60 日間あります。

60日はいつからいつまでなのか気になります。実際は、契約後初の月初を迎えてから 2 か月分の請求月が経過するまでが対象です。

例えば、月の途中の 8月10日 から QuickSight を利用したとすると、月初に利用状態となるのは9月からのため、「丸 2 か月分の請求月」は9月と10月が該当します。つまり、10月いっぱいまで試用期間となります。

各アカウントの試用期間は QuickSight 管理コンソールの Manage QuickSight -> Your subscriptions から確認できます。

サンプルとして8月半ばから使い始めた subscription が次の画像です。

確かに10月いっぱいまで試用期間(free trial)となっています。

月が切り替わってから契約をすると、長い60日間を楽しめます。

QuickSightの課金対象

QuickSight はサブスクリプションモデルを採用しており、次の2種類の利用費が発生します。

  • ユーザー数
  • SPICE(インメモリストレージ)容量

どちらも

  • 試用期間(Free Trial)
  • 無料枠(Free Tier)

が存在します。

また、Standard/Enterpriseで共通です。

ユーザー数

ユーザーは IAM ユーザーと同じく全リージョンで共有します。

Free Tier

ユーザは1名(つまり利用開始時のユーザー)まで無料です。

Free Trial

Admin/Authorを無料で4人まで追加可能です。

無料枠を含めると、合計5人までの Admin/Author を無料で利用できます。

SPICE 容量

SPICE ストレージはリージョンごとに独立しています。

無料・試用枠で発生する無料ストレージは、利用開始時に指定したデフォルトリージョンに割当られます。 さらに、利用開始後はデフォルトリージョンを変更できません。

ご注意ください。

Free Tier

1GB が無料で割り当てられます。

また、初期ユーザーとは別に追加した Admin/Author ユーザー数に応じて 10GB/User の無料枠が発生します。 なお、追加したユーザーが実際にログインするまでは、この無料ストレージは付与されません。

Free Trial

10GB が無料で割り当てられます。

無料枠を含めると、11GB まで無料で割り当てられます。

Free Tier と Free Trial のコンボ

Free Trial 枠で作成したユーザも Free Tier の10GB/userの対象となります。 そのため、Free Trial 中に課金が発生しない上限の4ユーザー追加すると、51GBまで無料で利用可能です。

サンプルとして、Free Trial 中にユーザを1名追加した状態で SPICE ストレージを確認したのが次の図です。

確かに 1(Free Tier)+10(Free Trial)+10(Free Tier/User)=21GB まで利用可能となっています。

ユーザーを削除したときのSPICEへの影響は?

「ユーザー無料枠SPICE容量 > SPICE 容量」となっている状態で、ユーザーを削除し、「ユーザー無料枠SPICE容量 < SPICE 容量」となったらどうなるのでしょうか?

この場合、ユーザーを削除した翌月から通常の SPICE 容量として課金されます。 SPICE容量が無料分まで削減されることはありません。

QuickSightは従来どおり動き続け、課金額だけが増えます。

Enterprise Edition を無料で使い続ける

  • 試用期間(Free Trial):QuickSightを利用開始後、一定期間だけ適用
  • 無料枠(Free Tier):期限なしで適用

を活用することで、個人が小規模に使う限りにおいては Enterprise Edition であっても、無料で使い続けられます。

そのためには

  • ユーザーは初期ユーザーの1名に抑える
  • SPICE ストレージは 1GB に抑える

ことが必要です。

また、利用開始直後の試用期間は QuickSight の検証に最適で

  • ユーザー(Admin/Author)を最大 5 名
  • SPICE ストレージを最大 51GB

まで無料で利用可能です。

最後に

BIEnterprise のイメージとは裏腹に、Amazon QuickSight の Enterprise Edition は READER ロールのペイ・パー・セッション含め、利用費(特に維持費)を安く抑えられるような価格体系に設計されています。

利用規模に合わせて実際に試算してみると、その安さに驚くと思います。

それでは。

参考

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